MGL -マウンテンギアラボラトリー

Mountain Gear Laboratoryはギアマニアによるストーブやウェア類などオススメの登山用品のレビューとテン泊縦走や雪山等の山行記録

雪山に強いガスストーブOPTIMUS VEGA

      2018/02/26

以前ULザックのガレージメーカー山と道のブログで見て気になっていた日本未発売のOPTIMUS VEGA(オプティマス ベガ)という分離型ガスストーブをついに購入しました!
画像にはありませんがこれにOPTIMUSのロゴ入り風防が付属します。
OPTIMUSオプティマスVEGAベガ

スペック

出力3700W / 3182kcal/h
ガス消費量82.5g/h
燃焼時間
(220gの容量のガス缶)
160分
ゴトク径17cm
収納サイズ13×6.5×7cm
重量178g

OPTIMUSについて

OPTIMUSとはスウェーデンで1899年より続く老舗のメーカーでストーブを主に製造しています。
有名な物ですと

NOVA(ノヴァ)

OPTIMUSオプティマスNOVAノヴァ

ジェット交換することなく異なった種類の石油系燃料を使用できるマルチフューエルストーブです。短時間での予熱、細かな火力調整、少々ラフな扱いにも耐えうる堅牢な構造など過酷な環境下でも信頼のおける野外ストーブの最高峰モデル。海外の軍隊や自衛隊でも採用されており、また非常時の調理器具としてもおすすめです。

OPTIMUS代理店HPより引用

NOVA(ノヴァ)は螺旋状の五徳が特徴的で、ホワイトガソリン・灯油・ディーゼル燃料(軽油)・ジェット燃料までもが使え雪山などの寒冷地に強いだけでなく燃料を手に入れやすいというのが特徴です。

NO.123R SVEA(スベア)

OPTIMUSオプティマスNo.123R SVEAスベア

100 年以上変わらない姿であり続ける小型ガソリンストーブの代名詞的存在。美しいブラスの本体は使い込む程に風合いを増し愛着の湧く逸品です。

OPTIMUS代理店HPより引用

NO.123R SVEA(スベア)はホワイトガソリンしか使えませんがシックな形で愛好家が多いです。

他にも一体型のCRUX(クラックス)や、ガソリンや灯油だけでなくガス缶も使えてしまう万能分離型ストーブのPOLARIS OPTIFUEL(ポラリス)もあります。VEGAを買う時にこのPOLARISも気になったのですが高いし重いしガソリンとガス缶併用するのか?と悩みVEGAにしました。OPTIMUSのストーブはプリムスやSOTO程の知名度はありませんが、螺旋状の五徳や黒い本体で男心をくすぐり1つは欲しくなってしまいます。

どこで購入するの?

日本の代理店はスター商事という会社でNOVAとSVEAやコッヘル等の調理器具を輸入販売しており、これらは山道具屋に行くとたまに見かけます。ですがVEGA・CRUX・POLARISは商品一覧に載っていないので輸入していないようです。VEGAとPOLARISはガスの液を直接缶から送り出す液出しがガス検査を通らないようで日本では販売できないようですがCRUXはなぜでしょう?
一時期日本の興栄工業というZIPPOを作っているメーカーがOPTIMUSから依頼を受け?CRUXを製造していたようですが現在は見かけません。

しかし、代理店で販売していない上記3種もAmazonでなら購入する事ができます。VEGAとPOLARISは一度売り切れてしまうと長期間商品が出てこなくなってしまうので買いたいなと思っている方は見かけたらすぐにポチッとして下さいね。
価格はかなり変動します。VEGAですが、ネットで検索するとamazonで13000円台で購入した方がいましたが僕は10039円とかなり安く買えました!OPTIMUSのサイトだとVEGAは99.95ユーロ(2016/2/6現在13031円)ですので良い買い物でした。

特徴

液出し

やはり一番の特徴は「どこで購入するの?」でも少し書いた液出しというガス供給方法で、これはまず気化熱が少ない事、低温でもガスの供給が落ちず高出力が保てる事、高温で気化するガスも低温下で送り出せる事、により雪山など低温下でもガスストーブが威力を発揮できます。
OPTIMUSオプティマスVEGAベガ 液出し

気化熱

ガス缶内のガスは振ってみると分かりますが液化した状態で封入しています。缶内部では液化ガスとそれ以外の部分は気化ガスで充満されており、ガスバーナーを通常使用するとこの気化ガスがストーブを通り燃焼し炎となります。この際、缶内の気化ガスが減少していくのに併せ液化ガスが気化し、気化する際に周囲から気化熱を奪い缶自体の温度を下げていきます。ガスストーブを使っていると缶自体がとても冷たくなり結露しますよね?これはこの気化熱のせいです。
通常の使用方法ですとガスがどんどんと放出されていく為、液化ガスもどんどんと気化し熱を奪っていきますが、液出しだと缶を逆さまにし液化ガスが気化しようとする圧力で液化ガスを送り出すので気化する量が通常使用よりも圧倒的に少ない為に気化熱が少なくなります。

高出力

ガス缶で使用されているガスは3種類あります。

 沸点(℃)蒸気圧(hPa)[20℃]燃焼エネルギー(kJ/g)
ブタン(ノルマルブタン)-0.52,21342.8
イソブタン-11.73,11342.8
プロパン-42.098,51344.0

表で見ると分かる通り気化する沸点が違い、各メーカーこの3種類を使い分け混合して通常用や寒冷地用など環境によって使い分けられるようにしています。単純に考えるとノルマンブタンは0℃でも使えるのでは?と思いますが、まず沸点に近くなればなる程蒸気圧(気化する力)が下がり気化しなくなり、さらに上記の気化熱により缶自体が外気温より下がる(ドロップダウン)ために基本沸点に近い温度では使用できません。※ブースターやカイロ、カートリッジカバー等を使えば使用できる場合もあります。
ですが、液出しを行うと低い蒸気圧でも液を送り出せその液をジェネレーターで熱し気化させ燃焼させる事で低温化でも高出力を保てるようになります。

液出しの欠点はジェネレーターで気化させるためプレヒートが必要で、さらにガス缶から液で送り出しその後気化させるため火力調整がほとんど出来ません…ほぼ常に最高出力で高燃費、さらにバルブを閉じても液化ガスが管の内部に溜まっている状態なのですぐには消火出来ません。

ジェネレーターOPTIMUSオプティマスVEGAベガ ジェネレーター

《豆知識》表の蒸気圧はある気温での気化する力で気温に左右されその地点での気圧と等しくなると気化します。という事はプロパンガスが大量に封入されているガス缶を高い気温の場所に置いておくと破裂する危険が!調べていたら出てきたのですがプリムスのUガス約64℃・Tガス約68℃・Gガス約87℃で ガス缶が破裂する可能性があるそうです。置いておくことはないとは思いますが真夏の炎天下で車のダッシュボード上は何もしないと79℃、サンシェードを利用した場合でも52度、窓を開けていても75度、エアコンを付けていても61度になってしまうそうです。(JAF調べ)ちなみに水の蒸気圧は100℃で1013hPaなので1013hPaだと100℃で沸騰するという事。山に登って気圧がさがると沸騰する温度が変わるのはこのためです。詳しく知りたい方はこちらへ。燃焼エネルギーはガス1gでどのくらいの熱量を放出するかという事なのでどのガスも違いはほぼ無いってことですね。

低温化でも

例えば、外気温が-15℃の環境下でプリムスガスのIP-250Tを使用したとします。このガス缶は公式HPによるとブタンガス(ノルマンブタン約65%、イソブタン約33%、他)約75%とプロパンガス約25%が封入されていますので、-15℃では約25%のプロパンだけが燃焼し無くなればブタンだけが残り使用不可となるはずです。ですが液出しを行った場合、缶を逆さまにし蒸気圧で液を送り出す為、液化プロパンが少しでも残っていればプロパンの蒸気圧で本来その温度では気化しないガスを送り出しジェネレーターで気化させ燃焼させる事が出来るはずです。

五徳

OPTIMUSオプティマスVEGAベガ何度か書きましたがOPTIMUSの見た目で一番特徴的なのは螺旋状の五徳です。一度見たら忘れないかと!
僕は他にもいくつかバーナーを持っているのですが安定性重視で全て4本五徳にしています。3本だと不安定でドキドキしちゃうんですよねwですがOPTIMUSの3本五徳は螺旋状になっているおかげで他の3本五徳以上に安定します。
あと、分離型バーナー全般に言えることですが低重心・大きい五徳なので大人数で大きな鍋などを使う時でもグラつかず安定します。

その他

  • 着火装置が付いていません。元々必要ないと思っているので良いのですがライター必須です。
  • 上の画像のように他社製のガス缶を使用できますがメーカー推奨はしておらず自己責任となります。使用するガス缶は使用温度によって缶を使い分けられるプリムスがおすすめです。SOTOは1つで全温度帯をカバー出来るようになっており夏場でも高価なプロパン入りを使わなければいけません。
  • バーナーヘッドが広がっていて広範囲に火が当たるようになっているため鍋やフライパンなど大型調理器具向け。
    OPTIMUSオプティマスVEGAベガ

今回紹介した商品

更新情報が欲しい方は「いいね」か「フォロー」をお願いします。

 - ストーブ , ,