MGL -マウンテンギアラボラトリー

Mountain Gear Laboratoryはギアマニアによるストーブやウェア類などオススメの登山用品のレビューとテン泊縦走や雪山等の山行記録

山でKindleを読むならこれ

      2016/05/17


前回の記事でKindleを紹介させていただいたので今回は山でオススメのKindle本を紹介いたします。
僕はいつも泊まりでの登山の際は必ず山に関する本を持って行くようにしています。
※マンガなど何巻もあるものはまとめ買いのリンクが張ってありますが飛んだ先で個別購入も可能です。
※Kindleではなく書籍版で欲しい方は『Amazon【書籍版】で購入』をクリックしてください。

山岳小説

山の中で読む山岳小説は格別です。特にその本の舞台となっている場所で読むと翌日歩く時のわくわく感が違います!

エヴェレスト 神々の山嶺<神々の山嶺>

まずは映画化し3月12日に公開する「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」です。友達といつか映画化しないかな~と話していたらなんと、深町役にV6の岡田准一・羽生役は阿部寛・岸涼子役に尾野真千子、さらに岸役には風間俊介が出演します。撮影はエベレストの標高5200m急で撮影し、10日間の高度順応や1ヶ月以上のネパールロケが行われたようです。
簡単にストーリーを説明すると

メンバー全員が45歳以上で構成される中年のエベレスト登山隊は二人の滑落死者を出し失敗に終わる。遠征に参加したカメラマンの深町は帰国する隊員と別れ、あてどなくカトマンズの街を彷徨う中、ふと立ち寄った古道具屋の店先で年代物のカメラを目にする。エベレスト登山史上最大の謎とされているジョージ・マロリーの遺品と見た深町は即座に購入するが、カメラは宿泊先のホテルから盗まれてしまう。カメラの行方を追ううちに、ビカール・サン(毒蛇)と呼ばれる日本人から盗まれた故売品であることが判明するが、故買商からカメラを取り戻すために深町の前に姿を現したビカール・サンはかつて日本国内で数々の登攀記録を打ち立てながら、ヒマラヤ遠征で事件を起こし姿を消した羽生丈二その人であった。帰国後に羽生の足取りを追った深町は、羽生が登山家としては既に峠を越した年齢でありながら、エベレストの最難関ルートである南西壁の冬季単独登攀を目論み、その最中にカメラを発見したことを察知する。恋人との生活も破綻し、目標を見失いかけていた深町は羽生の熱気に当てられるようにカメラの謎と羽生を追い始める。

引用元:wikipedia

という感じです。ここに羽生の過去と岸の存在や、深町の羽生への思いなどか絡み合い、ただの山岳小説にとどまらず深い人間関係が楽しめる内容となっています。ちなみに僕はこの小説をBL(ボーイズラブ)だと思っていて、深町×羽生と岸×羽生の男同士の愛にも似た強い尊敬や執着が書かれています。この女性を寄せ付けない男臭い感じもこの小説の良い所。
あと、これを読んだ方で「なぜ自分は山に登るのだろう?」と問いかけた方は多いはず。この小説でキーパーソンとなるジョージ・マロリーの有名な言葉「そこにエベレストがあるから(日本では「そこに山があるから」)」というのがありますが、羽生はもっともっと深く熱い思いで登ります。これを読み終えたら遭難しても「どんなことをしても生き延びてやる!」という強い意志が湧き出るはずです。

上で紹介したものは上下巻で分かれている物を合併したもので、Kindleで読むのであればこちらの方が便利なはずです。上下巻別々に購入したい方、コミック版が欲しい方は下のリンクからどうぞ。

ノンフィクション

黒部の山賊

戦後の混乱期、三俣山荘を根城にして北アルプスを闊歩していた山賊たちを、三俣山荘の権利を買い取った伊藤正一さんが山賊たちの正体を突き止め共に山小屋の運営していく話。
ですが基本的には三俣山荘・水晶小屋・雲ノ平山荘周辺で起こった奇妙な出来事や山賊たちの生活などが書かれています。薬師沢には今も地名として残っていますがカッパがいたようですし、水晶岳の山頂には白骨があり、クマを餌付けしたり小屋を建てるために現在は廃道になってしまっている伊藤新道を通した話など面白おかしく少し怖い話がいっぱいです。表紙は岳人や燕山荘の「山男の像」で有名な版画家の畦地梅太郎です。
黒部源流に行かれる際にはぜひ。読めば絶対、三俣山荘・水晶小屋・雲ノ平山荘へ行きたくなりますよ!

山怪

著者がマタギや山で暮らす方々から実話として聞いた山の奇妙で怪しい体験談をまとめた本。聞き書きでオチはなく怪しく不思議な話ばかりです。「謎の山盛りご飯」とか「山から出られない」「テントの周りには」など読む前から気になる話ばかりではないでしょうか!?
日本の山には何かがいます。

サバイバル! -人はズルなしで生きられるのか

サバイバル登山で有名な(?)服部文祥の唯一のKindle本。持参する食糧は米と調味料だけで川魚やヘビやカエル等を現地調達し北アルプスを日本海から上高地まで歩いた内容をつづった本。サバイバル登山とは何か、なぜやるのか、装備の詳細、等が書かれていて飽きることなく読めます。サバイバルと言いつつも避難小屋の米とカップ麺を拝借したり、たまたま出会った知人に食べ物をねだったりと服部文祥らしさ全開です。
ちなみにこの服部文祥、サバイバル登山の変わった登山家かと思いきや実は1996年に日本山岳会青年部K2登山隊として竹内洋岳とK2に登頂していて、その際のルート工作ではザイルパートナーだったよう。実はすごい登山家なんです。情熱大陸での滑落は一時かなり話題になりました。
Kindle化されていませんが鹿の解体方法や美味しいヒキガエルは何色かまで書かれている「サバイバル登山」や山と探検文学賞を受賞した「ツンドラ・サバイバル」もオススメです!

単独行

1930年代前半、国内高峰の冬期登山が一般的ではなかった時代に、たったひとりで厳寒の北アルプスを駆け抜け「不死身の加藤」の異名をとった加藤文太郎の遺稿集。この時代のまだ機能的ではない装備で、今でも真似できないようなルートを歩いていた加藤文太郎のすごさが良く分かります。加藤文太郎の最後は単独ではなく、パートナーと雪の北鎌尾根で30歳という若さで亡くなってしまいます。
六甲全山縦走を始めたのが加藤文太郎で、非常に歩くスピードが速く、早朝に須磨を出て六甲全山を縦走し、宝塚に下山した後、その日のうちにまた歩いて須磨まで帰って来た(総距離約100km)という超人です。

山岳マンガ

山のマンガと言ったらこれ!と言える程有名な「岳」。北アルプス山中にテントを張り山岳遭難防止対策協会のボランティアとして働く三歩が遭難者を救助に行く、といった簡単な内容ではありますが人との出会いや別れで内容に深みが増し、お決まりのセリフの「また山においでよ」を見ると山に対する思いが沸々と湧き上がります。最終回はいろいろと意見が分かれますが、登山好きなら1度は読んだ方が良いマンガではないでしょうか。
「神々の山嶺」と同じく岳も映画化されていて、岳役は小栗旬、久美役に長澤まさみが出演しています。

孤高の人

マンガの「孤高の人」は、『不死身の加藤』と呼ばれた実在の登山家『加藤文太郎』の生涯を題材にした新田次郎の同名小説を原案としています。横須賀北高校に転校してきた森文太郎がひょんなことから高取山(実在の横須賀市の鷹取山)でクライミングをし、高校のロッククライミング部に所属する事になりそこから山にのめり込んでいく。岳とは違い、どこに登ったかとか超人的な体力などといった事が楽しいのではなく、森文太郎の精神や考え方・生き方などに魅せられてしまいます。強く印象に残っているのは、仕事の休憩時に厳冬期の遭難を想定して冷凍コンテナの中、お昼をチョコレート一欠けらで済ませてしまう所。なにもそこまでしなくても…。マンガ終盤では婿に入り森姓からモデルと同じ加藤性になります!
このマンガを読んで基になった加藤文太郎の生涯が気になった方は登山記録をまとめた「単独行」もぜひお読みください。

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