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こだわり満載!finetrackの新テント『カミナドーム』を使ってみた

      2017/07/12

ひょんなことから、気になっていたファイントラックの新テント『カミナドーム』の1人用をモニターすることになりました!
雪上テン泊として白馬岳、無雪期高山テン泊として鳳凰三山で張って・触って・寝てみたので、どんなテントかレビューします。

まず、結論から言いますと…
良く出来たすごいテント!

finetrackとは

まずは簡単にfinetrackについての紹介。

finetrackは2004年に兵庫の住宅地の一軒家でスタートし、大人気のベースレイヤー『フラッドラッシュスキンメッシュ』や、Hiker's Depotでオリジナルツェルトとして販売し後に自社からも販売開始した『ツエルトIIロング』、ファインポリゴンを使用したシュラフやジャケットやパンツなど、個性的でかつ実用的な商品を多数販売しています。

ブランドストーリー

「finetrackのモノ創り」
アウトドアで自分たちが本当に必要だと思うものを妥協せずに作りたい、それがfinetrackのモノ創りの原点です。フィールドに出て遊ぶことは、品質を向上させるために不可欠であり、それらは互いに深くつながっていると考えます。

カミナドームはどんなテント?

 finetrack
(ファイントラック)
カミナドーム1
finetrack
(ファイントラック)
カミナドーム2
finetrackファイントラック カミナドーム 1 サイズ
※画像をクリックすると大きくなります。
finetrackファイントラック カミナドーム 2 サイズ サイズ
設営サイズ間口205×奥行90×高さ100cm
(前室張出50cm)
間口212×奥行130×高さ105cm
(前室張出60cm)
収納サイズ本体:8×15×25cm
ポール:39cm
本体:8×17×27cm
ポール:39cm
重量1270g
1120g(インナー+フライ+ポール)
150g(ガイライン、収納袋、ペグ8本)
1430g
1,280g(インナー、フライ、ポール)+150g(ガイライン、収納袋、ペグ8本)
素材インナー&フライ:ナイロン100%(PUコーティング)
ポール:ジュラルミン
インナー&フライ:ナイロン100%(PUコーティング)
ポール:ジュラルミン
インナーノーメッシュノーメッシュ
前室数11
オプションスノーフライ
ウィンターライナー
フットプリント
オプショナルロフト
スノーフライ
ウィンターライナー
フットプリント
オプショナルロフト
カラーオレンジ・グレー(ツートン)オレンジ・グレー(ツートン)
設営方式スリーブ式スリーブ式
価格(税込)¥59,400¥66,960

カミナドームはfinetrackより2016年3月1日に販売開始した長辺入口の自立式ダブルウォールテントです。
最大の特徴は軽さと拡張性の高さ!少し価格は高めですが、この軽さと4シーズン使えるオプションの豊富さはとても魅力的です。

遊び手が山岳テントに求める10の条件

1…最軽量・コンパクト

finetrackが遊び手として欲しかった山岳テント10の条件」として10個のこだわりがあります。まずその1finetrackファイントラック カミナドーム条件1

最大の特徴であげた軽さです。例えば、ほぼ同サイズで山岳テントとして定番のARAI TENTエアライズ1は1560g、mont-bellステラリッジテント1型は1480gと約200gは重さが違います。同じ長辺入口でカミナドームよりサイズの小さいトレックライズ0でさえ1450gと重量があります。この重量の違いは主に生地の薄さでしょう。下の画像を見ると分かりますが、生地がとても薄く透けすけです。finetrackファイントラック カミナドーム インナー

あと、カミナドームは標準で細い2mm(?)のガイラインとコンパクトな三角の自在が付いています。ペグも他のメーカーに比べると一回り小さめです。finetrackファイントラック カミナドーム ガイライン ペグ

2…手で押さえつけてもしっかりと感じる剛さの耐風性

finetrackファイントラック カミナドーム条件2

その2は耐風性についてです。1で書かれているようにカミナドームはとても薄い生地で作られているので、強度を高める為にクライミングのスリングで良く使われている高強度のダイニーマという素材を使用し剛性を高めています。

3…テント内で背中を丸めることなく作業ができる快適な広い空間

finetrackファイントラック カミナドーム条件3

その3は広い空間です。カミナドーム1のスペックは205×90×高さ100cmでエアライズ1は205×100×高さ100cmです。若干エアライズの方が大きいですね。そして、ポールの長さはというと、全長は測っていませんがなんとカミナドームのポールの方が7cm程長いんです!という事は、カミナドームは上の画像の通り高い部分が広いって事になるかと思います。
下の画像では分かりずらいかもしれませんが、カミナドームはスリーブのマチが広く多少の風ではフライがインナーに触れないため結露しにくくなっています。
finetrackファイントラック カミナドーム

ポールは端と中心では異径の物を使用していて、中心の方が0.5mm太く剛性があり、天井部が他のテントに比べて緩やかなカーブになっています。この形のおかげで耐風性が高まり、生地の薄さもあり狭さを感じにくく快適に過ごせます。finetrackファイントラック カミナドーム ポール

4…作業や収納スペースとして広く確保できる前室

finetrackファイントラック カミナドーム条件4

その4は前室についてです。スペック上だと前室は50cmとなってます。同じ長辺入口のテントだと、トレックライズ0は40cmと小さめですが、NEMO(ニーモ)タニLS1Pは75cm、DUNLOP(ダンロップ)VS10プロモンテVL15は60cm、MSRHUBBA(ハバ) NXBig Agnes(ビッグアグネス)ラトルスネイクは76cm、ともっと大きな前室はたくさんあるようです。特に海外のテントは体が大きいからか前室も大きいですね!まぁこれは、大きい前室を作ったっていうよりも、短辺より長辺入口にして前室を広くとったという事なんですね。finetrackファイントラック カミナドーム 前室

5…砂にまみれても低温降雪でもスムーズな操作性を失わないファスナー構造

finetrackファイントラック カミナドーム条件5

ビスロンファスナーとはポリアセタールやナイロン、ポリプロピレンなどのプラスチックをエレメント(ジッパー左右の凹凸)としたファスナーです。なぜビスロンだと砂や凍結に強いのでしょうか?調べてみるとmont-bellに理由が書かれていました。

4シーズンテントに採用されている、ビスロンジッパーにも理由があります。一般的に4シーズンテントに採用されているのは、エレメント(ジッパー左右の凹凸)がコイル状につながったコイルジッパー。軽く加工しやすく安価である反面、凍ると動かしにくくなる場合があります。一方ビスロンジッパーは独立したエレメントがひとつひとつテープについている構造。コイルジッパーに比べ、凍結時でも動かしやすく、強度的に優れています。ここでも、軽量性や加工の難しさ以上に、安全性を重視しています。

出典:mont-bell

ビスロンジッパー

コイルファスナーを良く見てみると1個1個がコイル状になっています。ここに砂や氷が付くと開け閉めがしにくくなるのだと思います。持っているテントを調べてみると、エアライズもドマドームファーストライトも全てコイルファスナーでした。吹き流しのスノーフライも販売されるようですが、通常フライでも冬季使用に耐えられるよう考えてあるようです。
細かい事ですが、上と下のファスナーが黒とオレンジで色分けされており、開け閉めする際に間違えにくくなっています。こういう細かい所にこだわるのはさすがfinetrackって感じがしますね。

6…優れた撤収性と収納性

finetrackファイントラック カミナドーム条件6

その6は収納についてです。下の画像はテントを撤収し収納した後です。使用後でも元通りキレイに長方形に戻せましたよ!finetrackファイントラック カミナドーム 収納袋

7…パッキングしやすいスタッフバッグのデザイン

finetrackファイントラック カミナドーム条件7

長方形でお弁当箱型のカミナドームはその小ささもあってザックの隙間にキレイに収まります。finetrackファイントラック カミナドーム パッキング

8…厳冬期にも対応できる豊富なオプション

finetrackファイントラック カミナドーム条件8

厳冬期用に吹き流しのスノーフライと内張りが販売予定となっています。エアライズは外張りのみだったり、エスパースは内張りだったり、大体はどちらか片方だけなのですがfinetrackは両方リリースするんですね。すごい!併用したらどれだけ暖かいのでしょうか!?
重量が増すので最近は標準のまま厳冬期テン泊する方が多いのであまり需要はないかもしれませんが、finetrackが作ったスノーフライと内張りはどのようになるか楽しみです。
テント内部には内張り用にループがたくさんあります。
finetrackファイントラック カミナドーム ループ

9…必要最低限のパーツ使いによる修理修繕性のよさ

finetrackファイントラック カミナドーム条件9

ん~、必要最低限というのがよく分かりませんが、finetrackのHPでパーツを細かく買う事が出来ます。アライテントでもポールをバラや1本単位で買えますし、このように簡単にパーツを購入できるのは日本のメーカーの良い所ではないでしょうか。以前、BIG AGNESのフライクリークを使っている友達がポールを折ってしまい交換にかなり手間取っていました。

10…世界トップの繊維と縫製技術を結晶させた究極の信頼性

finetrackファイントラック カミナドーム条件10

世界トップというだけあり、丈夫でかなり薄い生地を使用しています。張っている時は「透けて中が見えてしまうかも」とドキドキしますが、フライを張れば大丈夫!透ける事はないので安心してくださいw

その他

室内

カミナドーム1に大型ザックのARC'TERYXアルトラ75にロープを付けた状態で寝てみました。若干ウエストハーネスが邪魔な感じもしますが、特に問題なく快適に寝れます。
画像はありませんが試しに2人で寝てみたところ、ザックは外に出し多少の狭さは感じますが2人で寝れました!テン場が一杯で1張りしか張れない時でも大丈夫!?

finetrackファイントラック カミナドーム ザック

ベンチレーション

入口側のベンチレーションは上部半分がメッシュになっています。入口全面にしなかったのは軽量化のためでしょうか?半分なので、やはり日中は熱気がこもりやすく熱かったです。全面ならもっと風が抜け気持ちが良さそうなのですが…。あと、ベンチレーションを全開にすると下の画像のように開けた部分が留める事が出来ず、ペロンと垂れたままの状態になってしまい少し気になります。finetrackファイントラック カミナドーム ベンチレーション

通気口のスナップを留め連結すると形を固定し空気の流れが良くなります。finetrackファイントラック カミナドーム ベンチレーション

フライシート

カミナドームのフライシートにはペグが打てるようにループが付いています。エアライズなどには付いていなかったはず…。これがあるおかげで、荒天時でも先にフライをペグダウンし飛ばないようにしてからフライの下でインナーテントが張れて便利です。四隅は全てグロメットになっていて、インナー・フライ・グランドシートを全てポールのチップ部分で固定でき便利ですが、エアライズみたいにフライとインナーをバックルで連結したまま使用できなくなりました…。連結したままだと張りやすくて良かったんですよね。finetrackファイントラック カミナドーム フライシート グロメット

まとめ

最初、カミナドームを見た時は値段が高いだけでトレックライズやその他の定番テントと大して変わりはないだろうなと思っていました。ですが、使ってみると考えが一変!信じられないくらい軽いし、室内も広い、結露もしない。良い所ばかりです。細かいこだわりもいっぱいあり、多分これから使っていく毎に新たな発見ががどんどん出てくると思います。
カミナドームは4シーズンを通していつも使うメインテントになりそうです!厳冬期用にスノーフライも試してみたいな~。販売開始が楽しみです。
他のテントに比べるとやはりカミナドームは価格がだいぶ上がってしまいます。ですが、それ以上の良さがありますよ!カミナドームを特におすすめする人は『1張り目で4シーズンテントを探している方』ですね。ここまで4シーズン対応を意識しているテントは他にないと思います。

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